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Arinos「OB・OGキャリアインタビュー」

vol.5

Arinos「OB・OGキャリアインタビュー」

 

不安とワクワクを感じながら、未経験の仕事に挑戦

 

―人事部が新設されて入社したが、入社する際にどのような役割を期待されたのか
採用、労務管理、教育・研修、社員のモチベーション施策とたくさんありました。
そもそも、バックオフィスやコーポレートスタッフと呼ばれるような領域のことを専任でやる社員がおらず、その最初の人間として入社したため、そこに関わるところは一通りやってほしいと言われました。

 

人事という仕事がどれくらいの領域のものを含んでいるのかも、実際何から手をつけて良いのかも全くわからない状態でスタートしたのですが、社内に人事の経験者もいないので誰かに聞くこともできず大変でしたね。

 

―不安ではなかったのか
見習うものがなく不安はありましたが、良くも悪くも自分が好きなようにできると捉えていました。

 

自分で何かを作り上げていく感覚を求めてこの世界に入ってきたこともあるので、不安と同時にワクワクという感覚がありました。実際、採用を中心に人事労務から経理・総務、各領域の制度設計から運用まで、コーポレート部門を幅広く担当していくなかで、新しい仕組みを1から作っていくことができるのは大変ながらもとても恵まれた環境にいるなと感じています。

 

―未経験であるからこその楽しみがある
会社がどのように成長していくのか、どうやってその成長を担保し、そのペースを守りつつ環境や世の中の変化などいろいろなことから守っていけるのか。攻めの部分も守りの部分も両方見ながら仕事ができるというのが、とても楽しみであり面白いところだと思っています。

 

足で稼いで情報を入手、トライ&エラーで最適解を探る
―どのように人事の仕事を学んでいったのか
本当に最初は右も左もどころか、上下左右分からないところからのスタートでした。

 

インタビューに答えるArinosの鮎澤緑さん

 

Arinos「OB・OGキャリアインタビュー」

 

転機は、積極的にセミナー等に参加するようになり他社の人事の方にたくさんお会いできたことです。ベンチャー企業周辺の集まりになると0からのスタートを経験された方が多く、各媒体の活用方法から社内制度までいろいろなお話を聞くことができ、その情報をもとに自分でやっと手探りで動けるようになりました。

 

――他社の人事との交流が学びに繋がっているのか
セミナー以外にも勉強会や人事交流会などで出会った人事の方から情報をいただいて、社内で実践してみることが多いです。
体当たりでトライ&エラーを積み重ね、会社と社員にとっての最適解を探っていくのが私の基本スタイルです。

 

勉強という意味では、WebメディアやSNSなどを通して、最新トレンドもすばやくキャッチできるようアンテナを張るようにもしています。

 

また、採用はマーケティングでもあり営業でもあり、人事は心理学でもあるといいますが、そういう意味では自分の接するすべてのものにヒントがあるのかな、と。

 

例えば、とある飲食店スタッフのモチベーションの高さを見たときには「それはどうしてだろう」と考えてみたり、遊びに行った他社さんの営業サポートの方の振る舞いをみて「THE営業マン」ではない人が与える顧客への影響を実感したときには、「見せ方」や「魅せ方」を考えてみたり…。人事関連だけでなく、まったく別領域の文献なども積極的に手に取るようにしています。

 

心を開き、社員一人ひとりと向き合う

 

―仕事のやりがいは
一番のやりがいは、会社が育っていく様子を当事者として見ることができることです。

 

組織の拡大という面でも、制度面においてもです。 どんなに小さなことでもやったらやっただけ実感として跳ね返ってくるのは、このフェーズの企業の醍醐味かもしれません。
入社から半年過ぎた頃の飲み会の席で「鮎澤がいないと、会社が回らない」と言われたときはとても嬉しかったですね。

 

Arinos「OB・OGキャリアインタビュー」

 

―仕事の大変なところは
やりがいとも被りますが、やはり何もないところに新しく何かを作るというのはものすごいエネルギーがいることなので、苦しい時もあります。難しいのは業態上、どうしても他の社員と直接会う機会が制限されてしまうことです。

 

社員の状況を把握するのに直接のコミュニケーションに勝るものはないので、時間を見つけてはなるべく会いに出かけて接点を増やすようにしています。
確かに人事制度や労務管理のフローなどのシステムを作ることも会社が成長していくためには重要だと思いますが、一人ひとりの社員とどう向き合うかはそれ以上に大事だと考えています。

 

―社員が外にいると、会社への帰属意識を持ってもらうことや、モチベーションを上げていくことが難しいのでは
何を考えながら働いているのか、会社に対してどんなことを感じているのかは生の声を聞かなければわかりません。

 

できるだけ足で稼いで、生のコミュニケーションをとることを大事にしています。それに加えて、今は「☆ありのす通信☆」という社内報のようなものをほぼ毎日作って全社員にメールで配信しています。物理的に一人で仕事をすることが多く(オフィスには1人か2人しかいない)、孤独に耐えかねて始めたというのもあるのですが(笑)。

 

内容は凝ったものではなく、私が日々感じたことや、会った社員の話などを写真付きで紹介しています。
社員から「面白い」とか「良い息抜きになった」というコメントをいただいたときには、待っているだけではなく、こちらからどんどんアクションを起こして働きかければ「世界は変わる」ということを実感しました。

 

人事になってからの一つのターニングポイントだったような気がします。まず自分がオープンになることで相手もオープンになるのかな、と。人に関わることをしていく以上、「どんなことがあっても自分がひとり閉じこもることだけは絶対にしてはいけない」、と意識を新たにした瞬間でした。

 

人事労務領域のプロになり、会社の地盤を支える人材に
―仕事をする上で心がけていることは
いかに自分自身が「コミットしていけるか」ですね。
人事制度ひとつにしても、一番適切な方法を探してそれを作り上げていくだけのスキルも必要ですが、一番必要なのは行動を起こして実現させようとする「推進力」だと思います。

 

良いアイディアがあってもそれが実現できなければ、そこでおしまいです。「いつかやる」で動かないのではなく、まず1回やってみようと行動する。しかも最後までやりきる。そういう力をもっと身につけていかなければならないと感じています。

 

―今後の目標を教えてください
まだまだ「ひよっこ」なので、幅広く経験させていただいている今の環境を活かしつつ、まずは人事労務領域のプロになること。そうすることで会社の地盤をしっかりと支え貢献していける人材でありたいと思っています。個人的には、もっともっとArinosという会社の魅力を体現できるような人間になっていきたいです。イメージとしては「明るく、力強く、まっすぐ」です。

 

―ありがとうございました。

 

鮎澤さんの「ある日の1日のスケジュール」

 

6:00 起床。ご飯をねだる猫のパンチが目覚まし代わり。
7:00 朝食。ニュースのチェックはこの時間で。
9:30 出社。2時間ちょっとの通勤時間は本を読んで過ごしたり、ありのす通信のネタを探したり…
10:00 メールチェック、タスク整理
11:00 新しいポジションの求人記事をドラフティング。
13:30 遅めのランチ。贅沢をしたいときは、丸の内まで足を伸ばします。
14:00 眠気覚ましにありのす通信を書く。
14:30 新しい人事制度の構想を練る。
17:00 今年入社の新卒社員とコーヒーを飲みつつ面談。
18:00 上司と採用やその他企画についてMTG。
20:00 他部署の社員を誘って一杯飲みに繰り出す。新橋ガード下がお気に入り。「お気に入りの飲み場所は新橋のガード下です」
24:00 帰宅。お風呂に入ってホッと一息。
25:00 就寝

 

株式会社Arinos
鮎澤緑

 
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